烏龍茶と紅茶の違い

烏龍茶と紅茶の違いは前回のブログで発酵の進み具合で烏龍茶と紅茶に分類されると説明させていただきました。

烏龍茶は半発酵、紅茶は完全発酵というふうに。

今回は詳しく半発酵とは、完全発酵とは何なのか説明していきます。

ではまず作り方を見ていきましょう。

烏龍茶の作り方

お茶つみ

日干萎凋(太陽の日にあてる)

室内萎凋(室内に移動させる)

殺青

揉捻(もむ)

乾燥

紅茶の作り方(オーソドックス製法)

お茶つみ

室内萎凋

揉捻

発酵

殺青

乾燥

烏龍茶と紅茶が一番異なる点は、お茶っ葉がどのタイミングで殺青(さっせい)されるかです。

殺青とは熱を加える事でお茶の酸化酵素を失活させる事です。熱の加え方ははっきり言って何でも良いのです。例えば蒸す、湯掻く、炒る、などです。とにかく高温で熱を加えることが重要になってきます。本当に少量だと電子レンジやオーブンでもOKです。(かと言ってやり過ぎると焦げてしまいます)

烏龍茶は茶葉がまだ緑色を保ち、葉っぱの縁が微かに赤くなり始めたタイミングで殺青をします。もちろん殺青前は一切揉んでいません。(揺らしはします)

紅茶の場合は殺青前に揉んでやることで茶葉内の細胞が崩れ、酸化を促します。その結果茶葉が赤く変化していきます。その後殺青を行います。もし殺青をしなかったら香りは段々と揮発して、味香り共にスカスカの紅茶になってしまいます。

つまり発酵がまだ比較的進んでいないときに殺青をするのか、発酵が進んだ時に殺青をするのかで烏龍茶か紅茶になるか決めることができます。

お茶は自ら発酵(酸化)することができます。茶葉をお茶の木から摘みとった瞬間から始まっています。それはお茶農家からするとヨーイドンの合図です。お茶の葉の水分を的確に抜き、もしくは抜かない様に、時間内に製茶することが求められます。

お茶を残された時間でどう素晴らしいものにしていくか、人の人生と同じですね。